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書籍情報
ニューヨークタイムズの数学
ニューヨークタイムズの数学
数と式にまつわる、110の物語
ジーナ・コラータ
小川浩一河野騎一郎宮本寿代守信人
坂井公 監修
2016年5月刊行
定価 本体 4,630円+税
A5判 上製 600ページ
ISBN 978-4-87290-788-9
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数学とは、科学か芸術か?

自然や生活に関連する「数」の不思議から、希代の天才数学者たちの素顔とその苦悩まで──。
124年間、世界の知的好奇心を刺激し続けてきた人気エッセイ、日本初上陸。

本書は、ニューヨークタイムズに掲載された「数学」に関するコラムを編纂した一冊です。「カードを完璧に混ぜるには、何回シャッフルすればいい?」、「ジャムの中のイチゴはなぜ瓶の上に集まり、下にはシロップが溜まるのか?」という日常的な話から、「鳥の群れの秘密」、「雪の結晶はなぜ左右対称で全て違うのか?」という自然をテーマにしたエッセイも掲載。また、数学者を悩ませ続けた様々な未解決問題、それに苦悩する人間の実像も綴っています。そして統計学、カオス理論、暗号論、コンピューターの歴史などを、人間がいかに数学を駆使して進化させてきたかを描いています。
◆著者紹介

ジーナ・コラータ
ニューヨークタイムズ紙において、医学及び科学の記事を寄稿している。ピューリッアー賞の2度のファイナリストに選ばれており、以下の著作物を手がけている。「Rethinking Twin : The New Science of Weight Loss and the Myths and Realities of Dieting」(2007年、クイル・ブック・アワードの最終候補作)、「Flu : The Story of the Great Influenza Pandemic of 1918 and the Search for the Virus that Caused It」(1999年)


○翻訳者紹介

小川浩一(おがわ・こういち)
京都生まれ。北海道大学文学部にて英文学、東京大学大学院総合文化研究科にてフランス地域文化を専攻。別名義で、天文学、スピリチュアリズム関連の訳業がある。

河野騎一郎(かわの・きいちろう)
立教大学社会学部産業関係学科。翻訳書(共訳)として、邦題『ジョブズのすべて』(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン、2011年)がある。

宮本寿代(みやもと・ひさよ)
お茶の水女子大学理学部数学科を卒業後、お茶の水女子大学大学院理学研究科数学専攻修了。翻訳書として、『メンデレーエフ元素の謎を解く』(バベルプレス、2006年)(共訳)、『二コラ・テスラ秘密の告白』(成甲書房、2013年)などがある。

守信人(もり・のぶひと)
元共同通信社科学部記者。基礎科学、原発、宇宙、IT技術などを担当。1990年代、米国駐在時にフェルマーの最終定理を証明したプリンストン大学のアンドリュー・ワイルズ教授に直接インタビューした。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。

○監修者紹介
坂井公(さかい・こう)
北海道生まれ。東京工業大学理工学研究科修士課程修了。現在、筑波大学数理物質系数学域准教授。主な研究テーマは理論計算機科学。日経サイエンスで「パズルの国のアリス」を連載中。主な訳書として、「偏愛的数学」(ポザマンティエ+レーマン著/岩波書店)、「とっておきの数学パズル」(ウィンクラー著/岩沢宏和、小副川健共訳/日本評論社)などがある。
◆目次

序文
イントロダクション

第1章 数学とは何か?
役に立つ発明か、絶対的な真理か:数学とは何か?
でも、真理と美があれば十分なんじゃないですか?
コンピューターが生み出すアイデアに直面する数学者たち
ようやくログオンした数学者たち
重要な数学の証明で、知性を持たないコンピューターが推論能力を発揮する
コンピューターはまだ美しい数学ができない
10京回の計算の末に、分かった!
統計学の不確定要素にコンピューターの力を応用する理論家

第2章 統計学、偶然の一致、驚くべき事実
1兆に1つの偶然の一致? 実際はそれほどでもないことを専門家たちが突きとめる
より重い物体は、一番上へ移動することがある:これがその理由
モンティ・ホール問題の裏側:当惑、論争、そして解答?
42番通りを封鎖したらどうなるかに、なぜ誰も気づかなかったか?
計測不能─なぜ一部の数字はとてもよくできた推測でしかないのか
こんなことありうる? 関節炎の痛みに天気は関係ない?
電子工学が気象についての計算を手助けする
研究としての保険業─事業を代数によって計算する人々の重要性
レオンチェフの貢献
多くの小さな出来事が積み重なって、大量絶滅が起こる可能性がある
数値評価マニア
トランプカードをシャッフルする時は、7回が必要かつ十分
ゲーム理論は、イランがいつ爆弾を手に入れるかを予測できるのか?
リスクをモデル化する際に、見落とされた人的要因
見込みに賭ける
月曜日のパズル:誕生日問題の解答
遺伝子ルーレットにおけるあなたの確率はどれくらい?
2000年の大統領選挙:数えることの科学
コンピューター・プログラムは市場を理解できるか?
脱税者を見つけ出すための国税庁の新たな手段


第3章 広く知られた問題の数々: 解決済みの問題と未解決の問題
2つの世界をつなぐ新しい数学
捉えどころのない人物による捉えどころのない証明
[科学質問箱]ポアンカレの予想
グリゴリー・ペレルマンの美しき精神
難問を解決した数学者、賞金100万ドルを辞退
解決に向かう「4色問題」
4色予想の証明 
ゴールドバッハの予想:証明される日がくるかもしれないが、それは誰にも分からない
350年来の数学の問題、まもなく解決か?
フェルマーの定理、またも解決ならず
フェルマーの最終定理、いまだ解決法なし
長年の数学の謎に、ようやく「解けた!」の叫び
フェルマーの定理
数学の証明に不備、手直しが進行中
あれから1年、フェルマーの難問は「Q.E.D.(証明完了)」まで、まだあと一歩
フェルマーの証明の隙間は、いかにして埋められたのか
2つの主要な数学問題、25年後に解決
ポーカーの数学的理論をビジネス問題に応用する
古い数学問題におけるシャボン玉の新しい役割
数学の進歩が結び目の秘密を暴く
四面体の詰め込み、限界に迫る
無秩序に見える流れの中に秩序を見つける
泡と金属、その姿を変える技術
完全な対称性への科学的展望
いまだに数学者を駆り立てる143年来の問題
今日、数学でもっとも重要な問題は何か?
古くからの難問の解決:最短経路はどれ?

第4章
カオス、カタストロフィー、ランダムネス
新しい方程式によるカオスの定義
専門家が災害の予測について議論する
カオスという数学の難問を解く
新たな幾何学を作った人
科学的な徹底探究によって、雪の結晶の謎がようやく判明する
カオスの物語:宙返りする衛星と不安定な小惑星
一種の流体数学がことを簡単にする
カオスが市場を支配するとき
鳥の群れの複雑さを新たに理解する
壊れない波が超伝導体のカギを握る
本当のランダムネスに対する探求が、ついに成功する
コンピューターでコイントスをすると、捉え難い偏りが見えてくる
カオスの予測不可能性のため、ぼんやりとした将来を科学は横目で眺めている
疾病クラスターを調べる : 証明するよりも見当をつける方がたやすい
そのオッズ
フラクタルの視点

第5章 暗号学と、絶対に破れない暗号の出現
暗号研究にいやがらせを受けたと主張
研究者ら公表前チェックに同意へ
暗号学の進歩に対し保安規定を厳格化
秘密保護の新手法を発見
アメリカ政府の一時差し止めに怒り
困難な数学問題を解決
最大の割り算、数学の巨大な一歩
暗号を破る数学の道具を科学者が考案
攻めあぐねる暗号研究者、限界に挑戦
白昼堂々と暗号論争
政府の暗号機関が民間と縄張り争い
コンピューター暗号は解読可能と研究者が証明
ニック・パターソン─冷戦の暗号研究者、DNAの秘密に挑戦
安全保障への脅威リストに数学も
賞はさておきP対NP問題の余波続く

第6章 数学の世界に登場したコンピューター
「考える機械」が高度な数学に挑む──人間なら数カ月かかる方程式を解く
新型の巨大な「脳」が魔法使いのように働く
戦時の難題解決のため「脳」はスピードアップした
デジタルコンピューター─どのように誕生したのか、どのように動き、何ができるのか
長い数学の証明に見い出されたショートカット
新しい技術によって、画像がより効率的に格納できる
巨大コンピューターが、実質的に空間と時間を征服する
准将グレース・M・ホッパー : コンピューターに革新をもたらし85歳でこの世を去る
フランシス・E・ホルバートン 84歳 : 初期のコンピュータープログラマ
アコーディオンのようにデータを押し潰す
電子脳がつながる
ソヴィエトの発見が数学世界を攪乱させる
ヘルスケア論争──役に立つものを探す
ステップ1 : 不可解な証明を投稿する ステップ2 : 騒ぎを見守る

第7章 数学者とその世界
数学の最前線の旅人ポール・エルデシュ(83歳)、死す
ある天才数学者の素顔を求めて
数学界最高の名誉を辞退
[科学者の仕事場]ジョン・H・コンウェイ──とらえがたい数学世界の達人
名傍役、クロード・シャノン
孤立した天才に正当な評価
[科学者の仕事場]アンドリュー・ワイルズ──350年来の問題に取組む数学の達人
[科学者の仕事場]レオナルド・エーデルマン──コンピューター理論の核心を突く
[追悼]数学者クルト・ゲーデル博士(71歳)
天才かデタラメか? 数学変人の奇妙な世界
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