書籍詳細 書籍詳細
  • ホーム
  • 社会
  • “私”が生きやすくなるための同意 「はい」と「いいえ」が決められるようになる本
  • 電子版あり

“私”が生きやすくなるための同意 「はい」と「いいえ」が決められるようになる本

電子版あり
“私”が生きやすくなるための同意 「はい」と「いいえ」が決められるようになる本 “私”が生きやすくなるための同意 「はい」と「いいえ」が決められるようになる本
発行年月 2022年9月刊行
価格 定価 1,760円(税込)
判型 四六判
装丁 並製
ページ数 256ページ
ISBN 978-4-86621-427-6
オンライン書店で購入

※電子書店はKindleでご購入いただけます。

内容紹介

我々は「自分の領域」を持って生活しています。その領域とは、名前、住所、趣味、財産、価値観、気持ちなど、自分を形作るすべての要素を指し、他人が無断で踏み入れることはできません。
この本では、そんな自分の領域を自分専用の乗り物=「ジブン号」として解説していきます。自分で運転できてプライベート空間が保てるジブン号に他人が乗り込むには同意が必要です。さらに、ジブン号には鍵のかかったスーツケースが積まれ、その中には大切な袋がしまわれており、同意なしに開けることは許されません。同じように、他人にもそれぞれ「タニン号」が存在し、自分が乗り込むには同意をもらわなければなりません。

それぞれ違う考えを持つ人たちが一緒に心地よく生きていくということは、同意をする、同意をもらう、つまり「はい」と「いいえ」が無数に繰り広げられ、きちんと作用しているということです。逆に、もやもやする、嫌な気持ちになる、トラブルが起きる……これらは同意ができていない証拠です。
法的な問題になるハードなケースの手前に、いくつもの同意の場面が存在することを改めて見つめ直し、自分にも他人にも存在する領域を認め尊重する社会を望みます。

第1章では同意の概要を伝え、第2章では自分が相手に同意をする時、第3章では相手から同意をもらう時について考え、第4章で同意が発生するさまざまな場面を関係性ごとに見ていきます。1冊をとおして「同意」を意識し自分の人生を自分で決めて歩んでいけるようになることを目指します。

目次

はじめに

第0章 ジブン号とタニン号

第1章 同意の概要
1:そもそも「同意」って何?
2:私たちの生活は「同意が必要なもの」で溢れている
3:なぜ、私たちには同意が必要なの?
4:同意を考えるための出発点―2つの大原則―
5:同意の周辺
6:同意の必要指数=相手が守りたいものの大きさ×自分と相手のつながりの強さ
7:「法」と同意の関係
8:社会的ルールと同意の関係

第2章 同意の仕方
1:自分のことは自分で決める
2:どうしたら自分で決められるの? ―決め方の基本―
3:自分を大切にする選択を
4:正確な情報を集めよう
5:「扉を開けるのに少しだけ保守的な私」のススメ
6:途中から気が変わっても構わない、大切なのは今
7:はっきり伝えることの大切さ

第3章 同意のもらい方
1:同意って、なぜ、もらう必要があるの?
2:同意をもらう前にしっかりとした説明を
3:同意の上手なもらい方を目指して
4:「嫌がらないこと」と「同意をしたこと」の違い 同意に対する勘違い〔その1〕
5:同意をしたのが本心かという問題 同意に対する勘違い〔その2〕
6:どこまで同意? いつまで同意? 同意に対する勘違い〔その3〕
7:自分を守るための同意
8:相手の自由をコントロールするための同意

第4章 関係ごとの同意
1:友だちとの関係
2:恋人との関係
3:夫婦の関係
4:親子の関係
5:職場の関係
6:他人との関係

おわりに

著者紹介

遠藤 研一郎(えんどう けんいちろう)

中央大学法学部教授、公益財団法人私立大学通信教育協会理事、国家公務員採用総合職試験専門委員。

1971年生まれ。中央大学大学院法学研究科博士前期課程修了。専門は民法学。専門領域の研究のほか、幅広い世代に「法的なものの考え方」を伝えるため、執筆活動も続けている。おもな著書・編書に『はじめまして、法学』(ウエッジ)、『僕らが生きているよのなかのしくみは「法」でわかる』『マンガでわかる! わたしの味方になる法律の話』(ともに大和書房)、『6歳から親子で学ぶ こども法律図鑑』(三交社)、『12歳までに身につけたい 社会と法の超きほん』(朝日新聞出版)などがある。