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「働く幸せ」の道

電子版あり
発行年月 2018年3月刊行
価格 定価 1,650円(税込)
判型 四六判
装丁 並製
ページ数 192ページ
ISBN 978-4-86621-143-5
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内容紹介

24時間テレビスペシャルドラマのモデルとなったチョーク工場の前会長・大山泰弘が伝える「働く幸せ」とは?

人のために働くからこそ、人は、ほめられ、人の役に立ち、必要とされる。
もう一度このことを思い出すことによって「働く幸せ」を取り戻せる。

涙なししでは読めない感動のストーリー! 
チョーク工場の会長が一緒に働く知的障がい者たちの無言の説法で気づいた人間の究極の4つの幸せ。

(1)人に愛されること
(2)人にほめられること
(3)人の役にたつこと
(4)人から必要とされること

「働くことによって愛以外の3つの幸せは得られます。
私は働くということはその愛までも得られると思う」

 

【出版社(編集者)からのコメント】
本書は、長年知的障がい者雇用で日本でいちばん大切にしたい会社として話題となった日本理化学工業会長による『働く幸せ』を大幅に改訂をし、リニューアルした一冊です。一緒に働いている知的障がい者の皆さんから、働く行為そのものが人間を幸せにして、愛をも得られるということを教えてもらった大山会長。
 彼らが無言の説法で気づかせてくれた究極の4つの幸せについてまとめています。
(1)人に愛されること (2)人にほめられること (3)人の役にたつこと (4)人から必要とされること 本書を読むと、みんなが幸せに生きられる究極の皆働社会を早く実現するにはどうしたらいいのだろうかと考えずにはいれれなくなること間違いなしです。しないいけないと感じる。

目次

はじめに
親御さんの切なる思い
「働く幸せ」を大事にしたい

第1章 「逆境」を最大限に活かす
社会のアウトサイダー
働くことを知らずにこの世を終えてしまう
「私たちがめんどうをみます」
体に害のないチョークをつくる
焼け残ったチョーク製造機
初めての挫折
心をとらえた「心の彫刻家」
父が受けた深い傷
会社を継ぐ決断
障がい者雇用を後押ししてくれた父と母

第2章 働いてこそ幸せになれる
「カバ園長」の言葉
住職の教え
無意識的な決意表明
職場に起きた「軋轢」
障がい者と健常者、どちらに軸足をおくか
迷いを振り切る
「ビジネス」と「思い」の両立
世界一の工場をつくりたい
「交通信号」のひらめき
JIS規格をクリア
会社が一丸となって工程改革
健常者に負けない
職人文化があるからできた

第3章 幸せを感じてこそ成長する
神さまが人間に授けた「共感脳」
少しずつの変化を見逃さない
「役に立ちたい」という思い
「ボクがいないと会社が困る」
「親切心」を引き出す工夫
社員教育は特にしていない
ともに働くと自然に成長し始める

第4章 地域に支えられて
経営者としての「勝負どころ」
捨てる神あれば、拾う神あり
“脱”下請け
父を超える製品をつくりたい
ついに、粉のまったく出ない製品を開発
「キットパス」と「子ども」
新たな可能性
時流に乗った「ホタテ貝殻チョーク」
会社は地域に支えられてこそ

第5章 「働く幸せ」を広げるために~五方一両得の重度障がい者が社会で働ける制度の提言
障がい者雇用の現実
社会で働くことの大切さ
重度知的障がい者雇用の難しさ
渋沢栄一賞からの気づき
「五方一両得」のしくみとは
「福祉」の本当の意味

第6章 会社は、人に幸せをもたらす場所
企業こそが「福祉」のもうひとつの担い手
すべての人に「働く幸せ」を
「皆働社会」をめざして
キットパスに新風が吹く
神様が導いてくれた縁

おわりに

著者紹介

大山 泰弘(おおやま やすひろ)

1932年東京生まれ。日本理化学工業(株)前会長。
日本理化学工業は、1937年に父・要蔵が設立したチョーク製造販売会社。中央大学法学部卒業後、病身の父の跡を継ぐべく同社に入社。1974年、社長に就任。2008年に会長に就任。
1960年に初めて知的障がい者を雇用して以来、一貫して障がい者雇用を押し進めてきた。1975年には、川崎市に日本初の知的障がい者多数雇用モデル工場を設置。2023年現在、91人の社員のうち66人が知的障がい者(障がい者雇用割合約7割)。製造ラインをほぼ100%知的障がい者のみで稼働できるよう、工程にさまざまな工夫を凝らしている。こうした経営が評価され、2009年、渋沢栄一賞を受賞した。2019年没。

日本理化学工業(株) Facebook https://www.facebook.com/NihonRikagaku